高品質・修正しやすい・転用出来る ベクターイラスト。 イラストレーターで作成する イラストの話。

【ベクター】イラストレーターで作成するイラストの話。

本日は、私が時々描いているイラストレーションの話になります。

グラフィックデザイナーの仕事で使うメインツールは、今の時代なら、Adobe Illustrator(アドビ イラストレーター)です。このツールで作成するイラストレーションです。

イラストレーターで作成するイラストは、ベクター(ベクトル)画像といって、ポイントとポイントを結んでいく方法で、図形を仕上げていくものです。

イラストレーターで描くイラスト

ペンツール

▲上記の画像のように、アンカー(ポイント)とアンカーを線でむすび、ハンドルという力の線で、線を曲げる事で、図形を形作っていく方法ですね。こういった方法で作り上げたイラストを「ベクターイラスト」などと呼んでいます。

▼下記の画像は、人物を描いたものです。一般的によく見かけるイラストですが、通常のイラストと違い、図版を使いまわししたりします。このイラストは私がベースとして描いているもので、これまでこれを利用していくつものイラストを仕上げています。

ベクター人物カット1

▼選択すると、全ての線(パス)を選択出来ます。これを見ると、ベクターでどうやって作成しているのかわかります。

ベクター人物カット2

▼作っている部品を一つずつずらしていくと、このようにバラバラになります。

ベクター人物カット3

▼同じイラストでも、洋服や小物、場合によってはポーズを変更する事で、色々な用途に使えますので、イラストを描くのは多少面倒ですが、修正して使用できるので、効率的に使用する事も出来ますね。

ベクター人物カット4

▼他にも、様々なイラスに変えていく事ができるんですね。

ベクター人物カット

▼そして、重要なのが同じ仕様や近いパターンで、イラストを描き続けていくと、種類も豊富になり、変更するのも楽になります。バリエーションが増えるんですね。

ベクター人物イラスト色々

▼こういった、ベクターイラストは様々で、下記のような家電製品や料理、建物、乗り物、等々、様々な種類のフリー素材も存在します。自分で作成して保管しておいたり、フリー素材を保管しておくと、自分のライブリが出来上がります。

ベクター家電

▼基本的に、シンプルで、線がや塗がきれいなイラストに利用すると良いですね。下記の様なシンプルでかわいいイラストなら、キャラクターとして利用する事もできますし、仕上がりに特殊加工が使えるので、半立体のような仕上がりにも出来ます。

ベクターキャラ

▼また、様々な模様も、ベクター化しておく事もあります。この模様は、模様の素材を画像としてスキャニングし、自動トレースで、ベクター化したものです。こうやったやり方で、筆文字や手書き風イラストもベクター化することが出来ます。

ベクター模様

▼下記のようなコーポレートキャラクターなども、殆どがベクターで作成されています。

ベクター作品

ベクター画像である利点について

これまで説明してきたイラストは、普通にフォトショップや、クリップスタジオなどの、ペイント系ツールでも描くことが出来ますが、ベクターとして仕上げられるツールの数は少ないです。

わざわざ、手間をかけてベクターで仕上げるのは、それなりの利点があるからです。その利点について説明します。

ベクター素材の利点

  • 解像度を気にする必要がない
  • データの極端な軽量化が出来る
  • 線や曲線が美しい
  • 形状の修正が容易
  • アニメーションに活用出来る
  • 美しい形状で、汎用性があるためロゴ・シンボルマークとして活用出来る
  • 簡単にラスタライズし、通常のビットマップ画像にも出来る。

こういった利点があるため、現在でも利用されています。

ベクター素材のデメリット

  • データの作成、取り扱いが難しい
  • 複雑な模様や写真のような階調の多い描写は苦手
  • 複雑過ぎる図形は、データが重くなる事がある
  • 高度なグラフィックツールが必要

こういったメリットやデメリットがあります。

これからイラストレーターとして仕事をしていきたいと思っている方や、グラフィックデザイナー、DTPオペレーターの仕事をする人にとって、ベクターイラストは、便利ですので、今まで活用されていなかった人は活用して下さい。

ロゴマークや図版制作にも必要ですし、パスの技術は画像処理や映像処理にも活用されています。

最後に

今回は、ベクターイラストについての話になりました。あまり興味のない人にとっては、退屈な記事だと思いますが、デザインやDTPを知る人は、一般的な話ではないでしょうか。

このベクター素材の、美しい曲線を「ベジェ曲線」と呼びますが、この曲線を極めたいと思っている人も多く、美しいイラストを描くための画材と考えても良いのではないでしょうか。

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